野口雨情詩碑(南原千畳敷)
 南原にある詩碑です。「南風だよ皆出ておじゃれ 迎え草履の紅鼻緒」と書かれています。
 以下は解説文(原文に文字一部修正)です。
 この南に向いた海辺に、あの女童(メナラベ)<未婚の女性>達が各思いを込めて草履を並べて置いた。これは女童達が遥か南の方に見える男ヶ島<青ヶ島>から渡ってくる男達を一夜の夫として決めるための迎え草履である。当時は女ばかり住む女護ヶ島<八丈島>であった。夏の土用には南風が続きます。その南風に乗って、男ヶ島からこの女護ヶ島目指してやってきます。舟が着き男達は吾先に上がり並べてある草履を思いおもいに履きました。女童達は自分で作った草履に印を付けてあります。それを履いた男ヶ島の筋肉隆々とした逞しい美青年と儚い一夜の妹背の縁を結んだ。翌日はその男達は男ヶ島に帰らなければならない習わしであった。
 野口雨情が昭和五年に来島した時 彼特有の表現でこのロマンを八丈ショメ節で詩ったものである。 一九八八年建立